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「残業100時間」コンサルタントとしての100時間の残業が私の心身に与えた影響




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「残業100時間」。残業の大台と言えばこの時間超えをイメージされる方は多いかと思います。筆者も100時間以上の残業に毒されていた一員です。恒常的な100時間の残業がどれだけ心身に影響を与えるのか参考になればと思いお話しさせていただきます。

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筆者の職業及び就業状況


2年前に転職しまった会社なのですが、筆者は多くの人が聞き覚えのある金融機関でコンサルタント(融資審査等含む)をしており、基本的な業務としては融資審査、企業事業計画等作成、セミナー企画、経営資料作成をメインに業務に従事していました。(身元が絶対バレたくないので筆者以外の役職や業務内容に虚偽を交えています。ご了承ください。)


 課には派遣事務1名を含む6名が在籍しており、私が正社員の一番下っ端で、次に係長、課長代理、課長、部長の課編成です。(課の編成も身元バレ防止の為虚偽を交えています)


 当時の課の状況としては、「仲睦まじい」とは言えないものでした。筆者に対して、部長は決済にいつも文句をつけて何日間も跳ね返し激昂し続け、課長は30分ごとに現状と予定を報告させ叱責し、課長代理は自分で仕事をせずに暗に「家でなんとかこなしてこないと分かってるよね?」なオーラで仕事をただただ下ろしてゆき、係長は筆者同様によく怒られている状況でした。「よくあるよくある」なんて言われればその通りですが、当時は余裕がなく、それがキツかったのです。


 業界の横の繋がりはそれなりにあり、コンサルタント業界や金融業界の他社社員と愚痴を言い合う機会もそれなりにありました。そこで、自分以外にも毎日怒られている人々を多く目の当たりにし、金融業界やコンサルタント業界は未だに上下関係が強いところが多いと知り、このように毎日怒鳴られることは社会人として当然だと当時は思い込んで必死に業務に取り組んでいました。




業務量と残業時間


 土日祝の完全週休二日で、平日は朝7時過~サービス出社し、定時は6時でした(就業時間は多少ぼやかしておきますがこれくらいです)。

 定時は6時でしたが、ここから残業が始まり、結局帰宅は11時過ぎが常態化しており、持帰り業務もほぼ毎日こなさないと翌日怒鳴られるので恐怖を感じながら、時には徹夜もあり、なんとか気力でこなしていたことをよく覚えています。朝は上司を考えると本当に憂鬱でした。残業は「なんとなく」の残業ではなく、「必死でこなしていく」質の残業です。


 計算上は、残業時間一日平均5時間×20日の100時間+持帰り業務といったところです。それが辞めるまで2年ほど続きました。


残業代で成金?


 残業と言えば「残業代」です。筆者はサービス残業メインだったので数万円くらいしか残業代がつきませんでしたが、計算してみましょう↓


よくありそうな金額を使わせていただくならば、法定外の残業として1,25倍の残業が出て、固定手当等込みの22万の基本給与で21日の基礎労働日数とすると、おおよそ残業単価は1700円/h

\1,700(残業単価) ×5h(残業時間/日) ×21日(就労日数)
=\178.500/月



となります。給与と合わせると↓
\220,000(給与) + \178,500(残業代)
=\398,500

税金など8掛けでおおよその計算をすると手取りで

\318,800/月(手取り)


なんと、30万以上の手取りが頂けるのです。一人暮らしをして飲み歩いても黒字で貯金できそうです。もうストレスの上に成り立つ「若手成金」といっても過言ではないくらいの給与かもしれません。少なからず、そこいらの新卒には考え難い給与と言えるでしょう。




「体調について」寝ても疲れが取れなくなってくる


 残業をするとどうしても疲れが溜まるのです。自由にのほほんと残業する5時間と、プレッシャー&業務量に追われて仕事をする5時間は疲れは大きく違うと思うので、そのあたりに頷いてくれる経験者は多いかと思います。


 残業をして帰ると、12時過ぎになり、ご飯を食べる気力もあまりなく、翌日のことを考えると本当に毎日不安で不安で寝つきが悪く、翌日起きても疲れが取れずに、不安ばかりで体の反応とは別に、常に胃から物を吐きたい状態が慢性化していました。100時間残業が常態化してきて1年後くらいに発症したのですが、これが最初の異変であったと思います。1年間はなんとか心身ともに健康で耐えてました。自分でも凄いと思います。


 それでも仕事はなんとかしなくてはならないため続けていくと、吐き気の異変からそう月日が経たない頃に、人と接する事に以上に緊張を覚えるようになっていました。コンビニの店員さんやスーパーの店員さんにドキドキしてしまい(恋ではありません)、手が震えたりするのです。今思えば鬱の一歩手前だったのかもしれません(鬱にはなったことがないので間違っていたらすいません)

 自分でも完全に「心身がおかしい」と分かるようになったのが、この異常な緊張を覚えたくらいでした。「なんとなせな!」と思い、病院にすぐ行けばよかったのに、何故か「仕事完璧にこなせば大丈夫やろ!!怒られんやろ!!」なんて若気の至りで行き着いた結論にむかって突き進むのですが、無論怒らる日々は続くのです。




感情がコントロールできない。「キレる」異常行動の発生


 自分で言うのもなんですが筆者は社会の中で表面上「温厚」を装えているのです。同僚からも「筆者さん(仮)はいつもニコニコしてて人当たりがいいねー」なんてよく言われたものです。
「表面上」であって、内心は汚い心が人並に巣くっており「むかつく」「許さねえ」なんてことを平気で思ったりします。でも、多くの社会人がそうであるように私も「表面上」隠せていたのです。



 「緊張」感じるようになって月日が経ち、100時間残業の開始から1年10か月後くらいでしょうか、その辞める2か月くらい前より「イライラ」がコントロールできなくなってきました。最初にストレスが爆発したときは何にイラついたかと言いますと、「駐輪場」なのです。ただのいつも見る駐輪場なのですが、横の自転車が自分の自転車を出すにあたって少し邪魔だっただけなのです。

 いつもなら、横によけるだけなのですが、その日は違いました。
「何度も本気で蹴る」
「自分の自転車で相手の自転車を壊そうとする」


をやってしまいました。同じマンションの住人らしき人も横を通ったのを覚えています。キチガイに見えたでしょうね、逃げるように去っていきました。でも、自分で自分を静止できなかったのです。無いとは思いますが、横に所有者がいたら自転車で殴り掛かってた可能性も考えられます。本当にあの時の所有者さんごめんなさい・・・。(謝罪は大分後なのですが、色々事情が終わった後に手紙とお詫びでしました)



 それ以外にも、すれ違いざまに「舌打ち」を若いにーちゃんにされたことがあり、スルーすればいいのに自分から突っかかっていって喧嘩をしてしまって警察沙汰になってしまったり(逮捕など大事ではありません)して、警察にご迷惑をかけてしまったこともありました。



 もう一度言いますが、筆者は表面上「温厚」だったのです。何かタカが外れていたのだと思います。プレッシャー等を含む残業の疲れのせいだったのだと思います。



体が言うことを効かない ~退職を決意する~


 辞める1か月前程のことです、いつものように課長に呼び出されて大声で怒鳴られていました。座っている課長の目の前に立たされて怒鳴られているのですが、急にフラフラしてきて、目がチカチカしてきて倒れてしまったのです。倒れるという表現は「気絶」するという意味ではなく、ただただ、上手く立てなくなってしまい、すぐさま病院へ運ばれました。


「過労」でした。
何故か不安で入院は拒み、そのまま自宅療養突入です。


このあたりでゆっくり休めたおかげか、自分自身の限界を悟り、退職することにしました。引き止められましたが、自分の能力不足もあったのでしょうがもう無理だと思い、辞めました。これが正解だったのかどうかは分かりませんが、現状、精神衛生的には正解であったと言えます。




退職後 再就職


 1か月程休養し、メンタル的にも体調的にも程ほどいい感じになってきたので、早速再就職探しです。ハローワークって求職者に優しくていいところ。

 筆者が出来ることと言えば、統計分析、会計(経理)、語学(それなりの資格だけ)くらいしかなかったのですが、運よくすぐに従業員1,000名程度のそれなりの会社から内定を頂けました。職種は「経営分析」。そう、またコンサルタントのような仕事です。いやはや何の因果関係か、結局はいきつくところは「分析」なのです。残業ハッピーな世界しか生きる道はないようです。っと冗談を言ってみたりもしますが、企業内分析とコンサルタントは違います。コンサルタントは複数社を相手にするが、企業内分析は1つの企業(自社)だけです。


 これは働いてみて分かった大きな違いだったのですが、複数社を相手にするのに比べて、やはりといいますか業務量が少ないのです。「残業」自体はそれなりにありますが、20時間~多い時でも60時間程度なので、多少多いかもしれませんが、それでも精神的にも肉体的にも「楽」なのです。

 また、企業内であれば、手の届かなかった数量化理論等を駆使した統計などに時間を割くことも会社が了承すれば時間的に可能なので、突き詰めるタイプにはそれなりに面白いかもしれません。


とにかく、あの時代は「おかしかった」と今は断言して言えますが、コンサルの仕事を悪く言うつもりは決してまりませんので、業界志望の方は決してマイナス面だけを見て欲しくないとも思います。むしろ、コンサルタントって面白いですよ。





「総括」残業とは?


 残業は、人の人生を左右する可能性を十分に秘めていると思います。
 
100時間も残業を必死にしている人が抜けると、現場は大慌てになるでしょう。もしあなたが今100時間クラスの残業をしているなら、「私がいないと~」とか「必要とされている」なんて思うでしょう。その通りです。間違いなく上司たちは「あなた」を必要として辞めさせないでしょう。

 しかし、それは「保身」です。あなたの代わりはいくらでもいるのです。あなたが医者であっても弁護士であっても大抵変わりはいるのです。ただ、あなたが辞めると、上司自身の評価の問題や、次を探して教えるのが面倒であったり、一時的に業務負荷が増えることが嫌であったりする上司のエゴの上での引き止めなのだと思います。


 過剰な残業でおかしくなってしまい、鬱になってしまったり、傷害事件などの大事件を起こしてしまう人がいるかもしれません。筆者はそう思います。会社にそれを理解して対策を取って欲しいところですが、そんなに優しくない会社が多いことも事実です。
 残業のし過ぎで人生を棒に振らないためにも、自分自身の体調の変化に気を配り、自分の限界をしっかり分かっておく必要はあるのかもしれません。


 以上です。残業地獄で働いている方は多くいると感じますので、参考になればと思い書かせていただきました。くれぐれも無理しすぎないようにお互い頑張って働いていきましょう。



↑(「残業しろ」は嫌だけど、「残業するな」も困る)って言う言葉に惹かれた本。残業戦士にとっての名言と認定したい。

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